大会長挨拶
大会長 吉川 達也
ラクシア銀座歯科クリニック
第40回日本歯科心身医学会総会・学術大会を、令和7年(2025)年7月19日・20日の2日間、東京都中央区銀座の時事通信ホールにて開催させて頂くこととなりました、ラクシア銀座歯科クリニックの吉川達也と申します。個人的には10年前に東京医科歯科大学の豊福明先生のもとで開催された第30回大会を実行委員長としてお手伝いさせて頂いた以来の担当になります。伝統ある学会の歴史の中で初めて開業医として大会長を拝命することになり、大変名誉なことであり身の引き締まる思いでございます。
今大会のテーマを「温かな知性」とさせて頂きました。歯科心身医学を深く探求する我々にとって、涵養すべき素養は何か。そのような願望に近い思いが込められています。本大会では、そのような冷静な知性と温かな心を兼ね備えたプロフェッショナルな講演者をお招きし、有意義な学術的交流が行われるよう様々な企画を準備しております。中でも心身医療と医療経営に関わる企画を今大会の主題の一つにしたいと考えております。
特別講演として、『デフレの正体』や『里山資本主義』で知られる地域エコノミストの藻谷浩介先生、脳と免疫に関する研究でイグノーベル賞を受賞された外科医の新見正則先生にご登壇頂きます。また、教育講演として、総合診療医ドクターGの第一人者であられる東京女子医大の竹村洋典先生のご講演や、東京歯科大学の福田謙一先生と大阪大学の片桐綾乃先生による非定型歯痛に関する教育セッションを予定しています。
その他、韓国やイタリアなどで歯科心身医学を実践されている先生方による国際セッション、2日目の大会終了後の特別企画となりますが、「心身医療と経営」と題したシンポジウムとして心療内科医の安田弘之先生、耳鼻科医の五島史行先生、内科医で精神科クリニック院長の井出広幸先生にご登壇頂きます。加えて、大会前日の7月18日夜には、会員内外を問わずご相談いただける症例検討会も予定しております。
この10年、コロナ禍を経て銀座の様子は少し変わってきているようです。華やかさと品格を兼ね備えたハレの街・銀座の雰囲気は健在ではありますが、行き交う人々の国際色の豊かさに少なからず驚かされると思います。会場の時事通信ホールは「江戸」を感じることができる歌舞伎座や築地にも近く、それらも併せて「伝統」と「革新」を体現する現代の「GINZA」の雰囲気をお楽しみ頂けるかと存じます。もちろん銀座ならではの夜景や煌びやかな雰囲気を感じていただける懇親会、二次会も企画しておりますので是非ご期待ください。
なお、大会周辺も含めまして都心の宿泊施設の混雑や料金の高騰が予想されています。大変恐縮ですが交通・宿泊に関しまして大会事務局での斡旋は行っておりませんので、ご参加の方々には各自早めのご対応を頂けますようお願いを申し上げます。
40周年という記念すべき節目でもあり、歯科心身医学に関する様々な議論がより一層熱心に繰り広げられることは間違いありません。会員、非会員を問わず、ぜひ幅広い多くの皆様のご参加を、東京科学大学歯科心身医学分野のスタッフをはじめ実行委員会一同、心からお持ち申し上げます。
参加者にとって実りある2日間となることを祈念しますと同時に、本大会開催に向けてご尽力いただいた皆様方に感謝を申しあげまして、開会の挨拶とさせていただきます。